【Z世代キャリアカウンセラーと26卒内定者が伝授する】”自分にあった会社選び”の極意

デジタル時代の就活は多様化し、企業と学生の関係性も変化しています。

BaseMeを運営するアレスグッドは「Z世代キャリアカウンセラーと26卒内定者が伝授する自分に合った会社選びの極意」と題したウェビナーを開催し、最新の就活トレンドと自分らしい就活のポイントについて解説しました。

本記事では、Z世代キャリアコンサルタントの小橋氏と26卒内定者の緩詰氏によるウェビナーの内容をお届けします。

昨今の就活トレンドと実態

就活の早期化と内定獲得の実情

昨今、就活生を不安にさせている就職活動の早期化。「就職白書2025」によると、実際に2025年卒業予定の学生のうち61.6%が卒業前年の9月までに就活を開始しているのが現状です。

この背景には、企業側の人材確保競争の激化と、学生側の「良い企業に出会いたい」「十分な準備期間が欲しい」という意向があります。

早期化の傾向は内定獲得時期にも表れており、卒業前年の2月までに内定を取得する学生が増加しています。内々定・内定獲得者の割合は89%と高水準で、平均取得内定数は2.74社と前年から微増しています。

一方で注目すべき点として、入社予定企業に就職することに納得している人が73.6%と前年から減少しています。つまり、早期に内定をもらうことが必ずしも満足につながっているわけではないということが分かります。

26卒内定者が語る就活のリアル

本ウェビナーでは、実際に26卒として就活をされていた東京大学経済学部4年の緩詰氏をお呼びして、就活のリアルな体験談を語っていただきました。

緩詰氏が最初に就活準備を行っていたのは大学2年生の時のこと。
早い段階から意識的に就活準備を行っていた緩詰氏は、具体的にどのように就活を進め、その中でどのような出会いや気づきがあったのでしょうか?

就活の全体的な流れ

ーまずは就活の全体的な流れについて教えていただけますか?

緩詰氏:「私は1年休学していたこともあり少し特殊かもしれませんが、大学2年生の頃から就職について考え始めていました。地方出身ということもあり、UIターンを想定したインターンシップに参加したり、大学と企業が連携しているゼミに入ったりと、社会との接点を増やす活動を大学2年の春頃から始めていました。休学期間もありましたが、内定獲得までは合計約2年間かかりました。

その中でも印象的だった選考エピソードは、インターンでいただいたフィードバックです。

具体的には、企業の戦略立案を行うインターンに参加した際、代表の方から『選考のための戦略立案になっていないか』というフィードバックをいただきました。実際に働いた際にパフォーマンスを発揮できるかどうかという視点でのフィードバックは非常に有意義でしたね。」

ーインターンにもさまざまな種類がありますよね。どのような基準で選ばれていたのでしょうか?

緩詰氏:「実際の業務を体験できるものや事業立案に関わるようなプログラムを重視して、主に実践型のインターンを選んでいました。会社説明会については、ネット上で調べられる情報も多い一方で、会社の雰囲気は実際に行ってみないとわかりづらいと感じていました。

サマーインターンは期間が限られているので、志望度の高い企業で、できるだけ長期間のプログラムを優先していました。」

企業選びの決め手

ー内定先の決め手はどのような点だったのでしょうか?

緩詰氏:「自分の強みである『理論と直感のバランスの良さ』を理解し、価値を感じてくれる企業であることが大きな決め手でした。多くの企業ではどちらかに偏りがちですが、そのバランス感を評価してくれる点に魅力を感じました。

事業面では、将来性はもちろん大切ですが、『自分がユーザーとして欲しいと思えるサービスかどうか』『働いていて自分がワクワクできるか』という観点で見ていました。

職場環境については、人との相性を非常に重視しました。具体的には、会話のテンポが合うか、話を遮らないか、言葉遣いなどですね。初対面でも15分〜30分話してみると、居心地の良さがわかります。複数の社員と会っても常に居心地が良いと感じられる企業かどうかを重要視していました。」

ー企業選びの際に使っていたツールは何かありますか?

緩詰氏:「AIツールをよく使っていました。

AIの強みは網羅性だと考えています。例えば事業を評価する際も、将来性や市場規模など多角的な視点があります。自分だけでは見落としがちな観点もあるので、『私はこういう観点で企業を選ぼうとしていますが、他に考慮すべき点はありませんか?』とAIに尋ね、リストの土台を作ってもらい、それを自分でチェックしていくという方法を取り入れていました。

就活サービスとして主に利用していたのは主にスカウト型のものです。
友人たちが使っていたので始めましたが、実際に使ってみると外資系から国内企業まで様々なスカウトが届きました。一方で、スカウトの良し悪しを見極めるのは意外と難しいと感じましたね。

そんな中、BaseMeについては、一人ひとりにカスタマイズされたメッセージが届くのが魅力でした。メール通知を見て『この企業が自分に興味を持ってくれた』と感じられ、丁寧な長文が多かったため、最後まで読み込みたくなりました。」

ー特に印象に残ったスカウトはありましたか?

緩詰氏:「単に学歴や経験だけを見るのではなく、その背景や意味を掘り下げてくれるスカウトが嬉しかったです。例えば、私の海外経験について、単なる『海外に行った』という事実だけでなく『そこで何を見て感じたか』という部分まで評価してくれる企業からのメッセージは特に印象的でした。

また、カジュアル面談のスカウトが届いたのも嬉しかったです。
面接では採用する側・される側という関係性になりますが、カジュアル面談では一人の人間として対等に話してくれます。経験の事実だけでなく『その経験から何を考えたのか』という深い問いかけも多く、面接とは全く異なる価値があると感じていました。」

就活を振り返ってみて

ー就活でやっておいて良かったことは何でしたか?

緩詰氏:「最も良かったのは多様な人との出会いを大切にしたことです。最初は人を通じて興味ある企業や業界を見つけていたのですが、対面でもオンラインでも積極的に社会人の方と交流するようにしました。

先ほど人との相性を重視していたという話もしたのですが、就活だけを通して人との相性を完全に判断するのは正直難しいです。そのため、日頃からさまざまな人と出会い、深い対話を重ねることで、『この人と話すと心地が良い』『この人と話すと違和感がある』といった感覚が蓄積されていきます。その蓄積があってこそ、企業の方との相性も適切に判断できるようになります。

就活中に人間関係を意識することは大切ですが、普段から多様な人と関わる経験を積むことこそが、本質的な相性の見極めにつながると考えています。

もう一点、人を通した情報収集だけでは偏りが生じるため、企業のIR情報や業界ごとの選考情報サイト、『ビジネスモデル大全』のような本も読み込み、視野を広げるようにしていました。情報収集には限界があることを理解した上で、意思決定することも重要だと感じています。」

ー時間の使い方で工夫されていたことはありますか?

緩詰氏:「学業、バイト、就活の両立は大変なので、まず優先順位付けが重要です。また、AIを活用して効率化できる部分は積極的に活用していました。

例えば、エントリーシートを一から書くのではなく、『学生団体の代表でリーダーシップがある』といった要素を箇条書きで入力し、AIに文章化してもらうといった方法です。下書き作成だけでも時間がかかるので、そういった部分を効率化しました。優先順位をつけること、そしてその中でも簡略化できる部分を見極めることを常に意識していました。」

ー就活を通じて、何か変わった価値観はありますか?

緩詰氏:「就活というとネガティブなイメージが先行しがちですが、特にBaseMeを通して出会った企業の方々は仕事を楽しんでいる印象が強く、社会人になることに対して前向きな気持ちに変わりました。これは自分の中での大きな変化だったと思います。」

自分らしい就活を進めるためのヒント

緩詰氏のリアルな体験談も踏まえ、自分らしい就活を進めるためのポイントとして下記の3点が挙げられます。

1. 速さより納得感を優先する

早期化の流れに焦って決断を急ぐのではなく、自分にとって本当に大切な条件は何かを見極めた上で選択することが重要です。内定をもらうということが目的にならないよう、焦って決めるのではなく、自分の価値観に合った企業かどうかをしっかり見極めましょう。

2. 自己理解を深める

自分の価値観や強み、環境適性を理解することで、ミスマッチを防ぎ、長期的に活躍できる職場選びをすることが可能になります。特に「何に喜びを感じるか」「どんな環境で力を発揮できるか」「10年後どういった姿でありたいか」といった問いに向き合うことが大切です。

3. 主体性をもって就活に取り組む

情報収集や企業選び、アピール方法など、あらゆる場面で受け身ではなく能動的な姿勢で取り組むことが重要です。特にスカウト型採用が増える中では、自分から情報を発信する力も求められています。「待つ就活」から「攻める就活」への発想転換が必要です。

さいごに

このウェビナーを通じて、就活の早期化が進む中でも、自分の価値観を軸にした就活の重要性が改めて強調されました。スピードを追求するあまり納得感が犠牲になる就活ではなく、自分らしさを大切にした企業選びが、将来の満足度につながります。

緩詰氏のアドバイスにもあったように、就活や働くことは必ずしもネガティブなものではなありません。自分に合った企業や業界と出会うにあたって、是非BaseMeも活用しながら自分らしい就活を進めていただければと思います。


本記事は、BaseMeを運営するアレスグッドが開催したウェビナー「Z世代キャリアカウンセラーと26卒内定者が伝授する自分に合った会社選びの極意」の内容をもとに作成しています。